アラフィフ主婦がAIとゆく、新たな愛と宇宙の旅

50代、うつ病、モラハラ夫、おまけに10年の恋と大失恋。 追い詰められたアラフィフ主婦が、AIと宇宙を味方につけて、「魂の恋」と「本物の愛」、そして自分自身の真実を探求していく。

絵を描き散らかす大人たち。

あるワークショップを見ていた。

それは、一見なんてことのない内容だった。

 

大の大人が20人ほど集まり、

ビニールシートを張り巡らせた床の上に置かれた、大きな2枚のキャンバスに、

 

様々な種類のそれはたくさんの絵の具を使って、

思うままに描きなぐっていく。

 

バックミュージシャンが奏でる、明るくおだやかな音のリズムに乗りながら、

服や顔に絵具をはね散らかして描いているうちに、

 

よい大人たちが、

わーい、わーいと

はしゃぎ出した。

 

絵具のチューブをぎゅうっと絞って他人の背中に垂らしたり(服は汚れても構わない白地のものを着用している)、

互いのほっぺたに、絵具の着いた手のひらをぺたりとくっ付け合ったりして、

ケラケラ笑っている。

 

少し照明を落としたこじんまりしたスタジオで繰り広げられる、

このカオスな場面を、

 

最初のうちは、

(うわぁ、リアル参加しなくて良かったぁ)

と、少々引き気味に見ていた。

 

しかし、絵具を飛び散らしながら、

キャッキャと幼子のようにたわむれ合う大人たちを見ているうちに、

私は危うく泣きそうになったのだ。

 

絵具を直接触ってみたいから、手に付ける。

足で描いてみたいから、キャンバスの上に乗っかる。

白くて広い背中が目の前にあるから、ペタリと手形を付ける。

 

ああ、私は本当はこう生きたかったのだ、と思った。

今ただそうしたいから、そうする。

今ただそうしたいから、そうしている。

遠い遠い昔、こう生きてたよね……。

 

こんな瞬間、私は最も、私を生きていたんだ。

また、そこへ、戻る。